【a_talk-episode 18】
・・・中部大学・ジョン ギャスライト先生とツリークライミング・・・ | ||||||||||||||||||||
噎せ返るような新緑の中、ふと気がつくとそこは木々に囲まれた森の中であった。そして、その木には、なにやら色取り取りのロープが、まるで下から上へと真っ直ぐに伸上がっているような光景が目に飛び込んでくる。これからなにが始まるのだろうと、ワクワクしながらその集いの輪の中へ入っていった。
そう、ここはジョン ギャスライト先生が担当する、木登りを子供達に体験してもらう場所である。この木登り方法はロープ等のツールを使ったもので、ツリークライミングというネーミングがついている。このツリークライミングは、ジョンギャスライトさんが海外からその方法を取入れた手法で、日本ではツリークライミングジャパン(TCJ)が主体となり、各インストラクターがスタッフを束ね、段取りをし、色取り取りのロープを木にかけ、そこで昇る手段として体験出来る場が与えられ認められている。
遠い昔悪ガキだった頃、木登りをして遊んだ体験が蘇る。但し、この頃と比べ安全性が数段と確保された用具を使用する。今回この体験をするのは、今ここに参加をしている多くの子供達だ。
ここで少しジョン・ギャスライト先生(以後ジョン先生)を紹介しておこう。約28年前に来日され、日本の大学及び大学院(名古屋大学)で学ばれ、博士課程を修了し、現在は中部大学で現代教育学部の教授をされており、TCJの方も主催されて活動されている。今回の夢空間を演出されたのは、このジョン先生が関わる中部大学の現代教育学部現代教育学研究所教育ボランティアフレンドシップ活動の一環として行われ、プレとして約6年前から開催し、5年前から本格的に活動を始められたそうで、そこには他の教授や生徒達が多く参加した夢空間であった。(これらの取組みは文部科学省推奨で、多くは国立大学が行っているものともお聞きした。) これらの活動を「わんぱく隊」とネーミングし、今回の参加者は子供は63名参加(内、特別支援者6名参加で、「ふれあい隊」として、わんぱく隊とは違う大学生が支援者として付く。)と聞く。そしてジョン先生も含めスタッフ(教授、大学生等)併せ総勢87名になる事もお聞きした。これらを4グループに分け、学生主体のパフォーマンスと農業体験の「さつまいもの苗植え」とツリークライミングを体験してもらうプログラムに成っているそうである。今回はジョン先生率いるツリークライミングに光を当ててみた。
午前と午後で4グループを分け、それぞれ体験する。子供達は、森の中の木に取付けられている色とりどりのロープを手にする前に、ジョン先生からのレクチャーを聞き、芝生広場の真ん中で体操を行い、その後、身体に装備するものを取りに行き身に付けるのである。これらの装備に関しては、ツークライミングのインストラクターやツリークライミング経験のある先生や学生も参加をし、素早く子供達に装着させるようである。子供達とコミュニケーションを取りながらである。そして、そこには自然に笑顔が出る子供達の顔がイッパイあった。そしていよいよ心ワクワク踊る木登り体験が始まるのである。
木に吊してあるロープと装備の金具と結着し、インストラクターの指示の元で昇り始めるのである。緑生い茂る頭上の夢空間へと・・・。そして、そこへジョン先生が登場すると、子供達は満面の笑みをたたえ迎えるのである。ジョン先生は子供達の笑顔を生み出す魔法の杖を持っているのか、ジョン先生が語りかけると満面の笑みをたたえ、一緒にツリークライミングを楽しむのである。 この子供達の中には特別支援者の子供も含まれる。やはりその子も満面の笑顔である。これらの笑顔は周りのスタッフ等の心も和ませ幸せにする。大人達は、昔の悪ガキの頃を思い出す。幸せな時間を共有するすてきな夢空間である。ジョン先生が子供達の心を掴むその能力(コミュニケーション能力)は、これに参加している学生にとって凄い勉強になるのは言うまでもない。
このような幸せな時間はあっという間に過ぎるものである。子供達のイベントが終わりに近づいた時の寂しそうな表情が目に残るのである。
そして最後に、中部大学現代教育学部の生徒諸君が、それぞれの地域でそれぞれの路でこれらの経験を駆使し、子供達や地域の人々とコミュニケーションを図りながら笑顔の絶えない夢空間を構築してくれればと祈るだけである。 Photographer 岡田 朗 |
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