【a_talk-episode 2】
・・・セントレア・・・ | |||||||||||
12月12日の快晴の日の朝、胸を時めかせながら、名古屋市内を出発しセントレアへは朝の9時前には着いた。それというのも国際線や国内線の離発着が多いのは午前10時までである。この時間帯を逃すと午後3時以降の時間帯まで離発着のラッシュはない。
ここで一言、セントレア(中部国際空港)とは 愛知県常滑市沖の伊勢湾海上の人工島にある国際空港である。愛称としてのセントレア「Centrair」は、英語で中部地方を意味する「central」と空港を意味する「airport」を組み合わせた言葉で、一般公募の中から選ばれた愛称だそうである。2000年(平成12年)8月1日 に 空港島の本格着工が始まり、2005年(平成17年)2月17日に開港した国際空港であると聞き覚えている。また、ここでは敢て中部国際空港、中部空港と言わず「セントレア」と言う愛称で書く事にする。何故か、それは多くの人々で選んだ名称で愛称でありそこには夢があるからに他ならない。
心が焦るのを押さえながら、空港立体駐車場に車を止め、駐車場ビルから約100m位続く動く歩道を利用し、アクセスプラザを通過後、ターミナルビルへ進み、まだオープンしていないターミナルビルの4階の商業施設スカイタウンを通りスカイデッキへと向った。離発着のジェット機が間近に見え、それをカメラに納める目的の一つを達成するためにである。
やはりラッシュ時は色々な動きが見えた。ターミナルでお客を機内に案内している風景。ターミナルで機体を休めている時にその機体を点検するためであろうタラップを使ってその機内へ乗込む数名のスタッフの姿。ターミナルゲートを離れて動き出そうとしている機体や滑走路を移動している機体、その滑走路では離陸前の機体があり、その脇をかすめるようにFinlandから来たのか着陸しようとしている機体。朝の喧騒な中、交差する情景が伝わってくる。Lufthansa、Finnair、Delta、Philippineair等各国を代表する航空会社の機体が飛来する。まだ見ぬ遠くの街、遠くの人々ことを思うと心がワクワクするものである。
何枚かその雄姿をカメラに納め、またその思いを胸に納めたので空港という独特の場所と雰囲気を次に追ってみた。国際線チェックインカウンターが並ぶターミナルビル3階の出国ロビー、その壮大なスケールに圧倒されながら、ふと見上げるとarrivalとdeparture表示があり、思わず旅への夢が広がる。
次に向ったのはスカイタウンである。ヨーロッパ風のレンガ等の素材を取り入れた洋風街並や昔の日本の風景を思い起こさせる和風の街並、開港時等以前来た時はすごく賑わっていたのだが少々賑わいが落ち着いたのかなと思える人々の姿であった。平日なので仕方がないのかもしれない。ただ、その時ふと思ったのが何となくスカイタウンの建物に生気を感じ取れなかった事も一因しているかもしれない。それはまた屋内駐車場での鳥の糞の多さ、また得体の知れない動物の死骸等の存在も起因しているかもしれない。これらを上手く表現出来ないかもしてないが、騒がしさがなく潤っているようにも見えず滞留しているように見えたのである。
夢や希望を与える場所で、その思いが消えかかっているのかもしれないと思いつつセントレアを後にし、その対岸にある常滑市りんくう町に向かった。この空港がまだ工事中だった時に訪れたことを思いだし、懐かしさとその偉業を見るために尋ねてみた。単なる石ころだらけだった人工島が本当に立派になったものである。空港に続く巨大な橋脚からセントレアを眺めていたら航空機が飛び立った。やはり、この島には夢と希望がある。ここには夢や希望を乗せて飛び立つ未来があるようにも思える。Photographer 岡田 朗 |
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