【a_talk-episode 27】

・・・航空自衛隊小牧基オープンスペースを訪ねて・・・
 ゆらゆらと陽炎の立ち上る広大な場所に立っていた。2月の23日、太陽目映い快晴の朝。この日小牧市の航空自衛隊小牧基地で開催された「小牧基地オープンベース」なるものを訪ねてみた。


 平常では許可(用事)のない一般国民が入れない正門からこの日は歩いて入場するのだけれど、そのゲートオープンが830分(開催時間は9時〜15時)であるにも関わらず何百人というかなり多くの人集りがオープン前から出来ていた。但し、今回の主催コンセプトは、単なる航空ショーではなく、災害に関していかに救助活動を行うか等のコンセプトを前面に押出した災害等救助等に関わるイベントである。航空機のデモンストレーションはあるのだがブルーインパルスの展示飛行は行われないと言う情報があるにも関わらずこれだけの人集りがあるのは、いかに人々の関心が高いかである。因みにこの「小牧基地オープンベース」航空祭は222日(土)、23日(日)両日に行われたのであるが、中日新聞に「輸送機の迫力間近に 空自小牧基地で航空祭 初日は約一万1千人が訪れ(中日新聞調べ)」と記載されていたのだが、23日の日はこれ以上と感じ、実人数は分からないが訪れた人々は三万人以上ではないかと感じた次第である。やはりこれだけの人々を集める根拠は単に航空ファンと言うだけでは無く、災害時におけるこれらの役割や活動等を間近に見れる絶好の機会いと捉えた人達も多かったのではないかと思うのである。


 少し今回のオープンベースの各ベースを覗いてみると、先ずは正門を入り最初に飛び込んでくるのは売店エリアである。ここには色々な空に関するお土産物を売っているお店や空の防災に関する各協会等の紹介ブース等が、通路1杯に所狭しと立ち並んでいる。(人集りも相当なものである。)


 これらを通過し、いよいよ滑走路付近に近づくと、そこには
KC-767C-130H等の災害時や人命救助や各種輸送等で活躍している飛行機が所狭しと展示をされていた。もちろんF-15もである。この中でC-130Hの機内が見学出来ると聞き、早速に行ってみた。操縦席こそ見学出来なかったが胴体部分等の内部は見学が出来た。そこには人や物を運ぶ為の機能重視した設備が存在していた。(平常では中々見る事が出来ないので少し感動を覚えた。)


 そうこうしていると展示飛行が始まり、まず最初にオープニングフライト(異機種多数機編隊飛行)があり、空中給油のデモンストレーションと続いた。それらを見ている観客はと言うと、さしずめ名カメラマンのオンパレードである。高級カメラの羅列が所狭しとオープンスペースに列ぶ。趣味のある平和な環境を垣間見る事が出来るのである。

 これら航空機以外にも色々な展示エリアがある。東日本大震災で注目された東松山市のパネル展示と装備品展示エリア、防災関連装備品等エリア、文化交流エリア等々多くの展示物でも埋め尽くされた。とにかく広大な敷地の中に数多くの来客者があり各展示物やデモンストレーションが施され、通常では体験の出来ない事が目白押しで、それはそれは盛大であった。


 ただ少し寂しいなと思う事が有った。それはF-15等の古さである。所々に修復された機体を見るに付けもうそろそろ引退させてあげても良いのではと…。また、そこには本来日本にあるべき日本製の機体が無いのである。(自分の認識不足かも知れないが…)全て日本製にしろとは言わないがせめて次期の国防用機体は日本の科学の粋を尽くした機体であって欲しいと思うのは自分だけだろうか…。(国産には夢がある。)


 一刻も早く多くの国民(一部の国民だけではなく低所得者も含めた国民)が経済的に豊になり、税金がもっと納められる環境にし、国防等に少し目覚めて、より進歩のある国産の機体が誕生する事を祈る。今回は夢のある小牧基地を少し垣間見た感じかする。 Photographer 岡田 朗




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