【a_talk-episode 33】

・・・東山動植物園、夏のイベント「ナイトzoo」を訪ねて・・・

 今年の夏は夏らしいカラッとした晴天が無く、熱帯地方特有のスコール等が頻繁に起き、また来るべき季節ではない台風の到来等天変地異が続き、なにやらいやらしい天候が続いているようである。ただ、このようなことがあろうとも人の集まる場所は盛況である。


 都会の真ん中の森林が多くある場所で夜会が復活したのである。オレンジやグリーン、ブルー等の照明で演出されたその空間で多くの生き物はダンスをしているように生き生きしている。そして多くの来園者に初めての体験と夢を与える。


 そうここは名古屋市千種区の東山公園内にある市営動植物園で1937年に開園したと聞く施設であり空間である。年間来園者数は約218万人(2010年)で国内3位の規模をほこる動植物園であると聞く。ここでの夜間営業「ナイトZOO」は3年ぶりの復活だそうである。

 混沌とした世の中で夜中の一時の清涼を求めこの「ナイトZOO」を訪ねてみた。それは人また人のまさしく本当に大盛況なのである。この大盛況な「ナイトZOO」を訪ねるのに車で来園したのだが、この東山公園界隈の駐車場はどこも満車状態で、18時位には東山動植物園にはたどり着いたのだが2030分が閉園(通常は1650分閉園。最終入園時間は20時と聞く。)のこの時間までにナイトZOOにたどり着けるか不安な時間を過していた。


 何とかたどり着いて「ナイトZOO」へ一歩足を踏み入れたら、そこにはあまり昼間でも見られないような多くの入場客がひしめき合うようにしていた。それもそのはず、色々な色の照明で彩られた動物たちを見るに、昼間ののんびりした怠惰した情景とはことなり動物の狩りの本能なのかライオン等はそのスペースの中で動き回っていた。また新しくできた像舎で像の活発な動きと、夕刻から夜にかけて本能的に活発になると思われる麒麟やサイ等も活発に動いていた。ただ動物の中には夜行性がないのかペンギン等は眠りの時間なのか活発な動きはなく、じっとしている表情が滑稽であった。


 ともあれ、短い時間の中で色々と見てやろうと思い、園内を動いたのだが、各動物の檻等で人の行列があり、待ち時間が発生している場所も有り、昼間では考えられないのだが、近くで見る為のテラス等が設置されている場所(ライオン舎と虎舎)で、約20分の入場待ち時間があった。また飼育員さん達スタッフも大忙しである。サイ舎では多くの来園者の前で飼育員さんが直接サイに餌を与える演出を見せたり、それぞれの持ち場に散り、それぞれが入場整理やら案内係として活躍しており、そこでの動物の説明や色々なエピソード等のお話しを聞かせて頂いた。

 飼育員等のスタッフと来園者とのコミュニケーションは昼間とは違うように見え、そこには暖かみのある対応をしているように見えた。


 夏の夜のイベントでこれだけの市街地にあり、また動物園や植物園としても施設が充実しており、お友達と連れだって来ていると思われる来園者が一言言った言葉が心にとまった。『これだけ素晴らしい「ナイト
ZOO」がもう少し期間が長く行われ子供達の夏休みの期間の土日祝祭日だけでも行って頂ければ嬉しいな…』と。ここは市営であるので当然管理者のトップは河村名古屋市長である。これらの来園者の気持ちが伝わればな〜と感じない訳にはいかない。(ナイトZOOの開催は8月の9日(土)、10日(日)とお盆の期間の14日〜17日迄の6日間で開催された。)

 但し、来園者の言葉とは裏腹に飼育員さん等スタッフの気持ちを小耳に挟むに「盛況なのは大変嬉しいのだが閉園が
2030分であるにも関わらず(ご案内は閉園前に館内放送等でお願いをしている。)最後の来園者がこの施設を出たのが2230分だそうである。来園者に対する管理としてはもう少し工夫の余地ありかなと感じた次第である。



 とはいえ真夏の夜の夢空間としては大盛況であったと確信した。色々なところに根回しをし、これからも来園者を癒してくれる「ナイトZOO」が期間を増やして行われることを期待するのと、一度は「ナイトZOO」を見てみるのも良いかも…。Photographer  岡田 朗




top

next



Copyrightc2006 Akira Okada. All Right Reserued
上記の無断掲載、再配布は固く禁じます。