【a_talk-episode 36】

・・・ネイチャーアーティストを訪ねて・・・

 紅葉が目映い日差しの中で揺らいでいる情景を思い浮かべながら一路北の街を目指した。そうそこは以前にも訪ねたことがある岐阜県中津川市付近にフィールドを持つ栗くりワールドの世界であった。この栗くりワールドを主宰されている栗谷本先生を久しぶりにお訪ねした。


 栗谷本先生については以前にもご紹介させて頂いたが、主な活動としては自然の中の木の実などを利用した創作物を作るクラフト作りと山野草等の自然観察ガイド、岐阜県里山インストラクター、テレビでの講師のお仕事等多種に及んでいるとお聞きした事をお伝えした。


 今回は1116日(日)に栗くり工房で行われたクリスマスにちなんだオブジェ作り(橡の実、胡桃、作綿、大豆等を使用)教室を先ずは覗いてみた。今回のクラフト作り等、このような教室を開催するのは、およそ15年前から行われたとお聞きした。今回の参加者はこれらの生徒さんの中でもインストラクタークラスのエキスパート揃いとお聞きし、その作業に掛る時間等理解度がとても高いようにお見かけし、スムーズにそしてテキパキと早く出来ていく形を楽しく拝見させて頂いた。また、今回の生徒さんの中にお孫さんと供に教室に来られた方もいたが、とても仲良く、そして真剣に和気あいあいと作業を進めている姿がとても愛くるしく思えた次第である。さすがに栗くりワールド。


 そして次に訪れたのは1126日(水)の上矢作で行われたお正月用のオブジェ作り教室であった。

 こちらの方の開催は上矢作婦人会が主催をし、栗くり工房が依頼を受け開催された教室と聞く。この日は約30人くらいの参加者があり題材的にはお正月用のオブジェ作で、来年の干支が羊であるので、それを司った作品を仕上げる作業が続けられた。素材的には地元で取れた草花や苗や種等を利用し、それに綿等の自然素材を利用し形を作っていくというものであった。


 いつものことながら栗谷本先生の話術で笑顔を取りながらその説明を聞き入り、着々とオブジェの形が現れてくる。何事にもそうだが、ゼロから形を作ろうとすると始めはその完成型が中々見えないものである。ただ、それらを積み重ねていくと知らず知らずのうちに栗くりワールドにはまり、形が見えてくるものである。約1時間30分をかけ皆さんお手元にはお正月飾りのオブジェが完成された。今回は栗くりワールドでの教室と上矢作での教室での最高の笑顔を頂こうとそれぞれ最後に集合写真を頂いた。

 栗くりワールドの生徒さん及び上矢作婦人会の皆様に協力して頂き、感謝の気持ちで一杯である。


 最後に少しだけ栗谷本先生の夢を語って頂いた事について話してみよう。

 社会人参加型のスクール(ネイチャーも含む)をやってみたいと言う事をお聞きした。お互いに協力しあえるインストラクターを集め(夢を語り合える仲間で、今現在、数人が集まっているようである。)、一つの例としては、午前中にはカヤック等のインストラクターがいて川下りを楽しみ、午後は自然素材を生かしたクラフト作り等一日がそこで過ごせる形を作りたいと、希望されているようである。
 ただ、やはりそこには食が存在する事を忘れてはならないそうである。それを詰めればの例えとして湖畔(川縁等)にあるカフェテリアとタイアップをして午前中にカヤック等の体験をしそこのカフェテリアで美味しい昼食を頂きそして午後はネイチャーインストラクターがオブジェ作やゲーム等で体験して貰い充実した1日を過ごせると言う事である。

 これが栗谷本先生が描いているスクールの一つの形であるとお聞きした。(スクールとはボランティアで運営するのではなくそこには運営資金等の売上げが必要でなければならいと言う事で有る。)

 フィールド拠点を自然豊かな地元(中津川市とその周辺)に置き、各インストラクターと密接したコミュニケーションを取り、そして、そこには食が介在するスクールが存在すると…。

 日本人として、人間として自然を大事にし、それを取込み大いなる発展がそこに垣間見えるようである。心温まる発想に乾杯!
         
Photographer 岡田 朗





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