【a_talk-episode 8】
・・・犬山城界隈・・・ | ||||||
その湖面は鏡のように静かでいかにも神秘的な情景を醸し出していた。そう、ここは犬山市の『博物館明治村』に隣接する農業用ため池『入鹿池』。この池は徳川時代に治水用として造られたため池で源流は木曽川だそうである。このため池は香川県の『満濃池』と一二を争う規模であると聞く。規模もさることながら飛騨木曽川国定公園内にあると言うことは、やはり景観もとても美しいのである。ただ、実を言えば今回のロケに当たって色々と資料を調べてみて分ったことが、『入鹿池』は人工的なため池、飛騨木曽川国定公園内に位置すると言うことと、冬はワカサギ釣りで有名であり、本来ならば有っては成らないのかもしれないが、夏は外来種であるブラックバス釣りが有名なのだそうである。ただブラックバスだけではなく、そこにはフナ、コイ等の本来生息している魚もおり、それに対して釣りに興じている人の姿も見受けられる。ここで改めて思うに入鹿池はやはり神秘的に、しかも、周りの人工的に見た喧騒がほとんど無い湖(敢て「湖」と言わせて頂く。)である。有るのは『博物館明治村』のみである。
明治村へは以前(大昔)撮影等の仕事が有り度々訪れていたが入鹿池を見ても単に綺麗な湖があると思っていただけであった。(まさか人工的なため池とは思わなかったが・・・。)この明治村にとっても入鹿池は尾張富士と共に欠かせないアイテムではないだろうか。 名古屋市という都会の喧騒から一歩足を踏み出し、この入鹿池方面へ足を伸ばし、『博物館明治村』という昔の生活を垣間見るノスタルジア的感情にふけるのも一興ではないのかと感じる次第である。(時間がゆったり流れる。)また、この周辺には、この入鹿池に流れ込む川の上流に八曽自然休養林キャンプ場がある。たまたまそこを尋ねた時は、丁度、家族らしいグループが入場手続きをしている最中で、小さい子供らは八曽山から等流れ出る川の水で水遊びをするのか、浮輪を持って楽しそうにしていた。ただ、ふと思ったのだが、この川の先を遡るとゴルフ場に行き着く。入鹿池でも、そこで釣りをする人の姿は見かけたが、水遊びをする姿を見かけなかったのだが・・・。(水遊びが出来る環境では無いのかもしれない。)それから少し足を伸ばすと、野外民族博物館『リトルワールド』がある。小さな世界ではあるが、意外と大きな地球歩きが楽しめるかも・・・。
これらを含め、案外、入鹿池界隈はリゾートスポットでもあるのではないかと感じるのである。ところで一つ気になることがある。それはwebでこの辺りの航空写真を見ると、かなりの数のゴルフ場が点在するのではあるが、写真で空から見ている限り自然とマッチングした、とても美しい環境であるとは言い難い異質なものがそこには点在するのである。一つ一つは名門と言われているゴルフ場も、このように上から見ると何か違和感がある風景に見えるのである。(ゴルフ場は自然環境を壊していないのかと・・・)また入鹿池のブラックバス然り、本当は、元来そこにはブラックバスなどと言う外来種は存在しないのである。困ったものである。 ここまで色々と入鹿池やその周辺について色々と述べてみたが、基本は美しい湖である。まだまだ整備等は必要かもしれないが、自然な環境は自然なままで残して欲しいと思うのである。また、『博物館明治村』『野外民族博物館リトルワールド』(これらの施設は機会があれば園内での取材をして見たいのだが・・・。)等、見て楽しめ、体感出来る施設が整っているのである。自然との共存共栄(どこかで聞いた言葉かな・・・。ん・・・、愛知万博か・・・。)が出来るよう入鹿池とその周辺の存在価値を高めたいものである。森と美味しい水が育つ自然環境造りや点在する博物官等今後の在り方に期待したい。
最後に、これは余談ではあるがこの入鹿池の堤のある一角にISLANDというレストランがある。小洒落た雰囲気を醸し出している店内で、このロケ後しばしの休憩を美味しい珈琲と共に頂いた。 Photographer 岡田 朗 |
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