【a_talk-episode 66】
・・・雪国の世界から下界へ・・・ | |||||||||||||
少し前の号にはなるかと思うが、バスツアー成るものについて触れたものがあったと思う。そして未だ懲りもせずその続きを今回は書こうとしている。ただ近年参加しているツアーのレポートからすると、今回は季節的に春ではなくまだ冬であったという事である。
バスツアーの宿は信州の白馬にあり、未だ3月は冬のシーズンが終っていないという事である。一面の雪に覆われたそのホテルは、下界とは少し違った幻想的雰囲気を醸し出しているのである。玄関周り等に置かれている迫力のある除雪車や機会等の備品もそれを醸し出している一つのアイテムだ。 今回はバスツアーの説明文的になるかも知れないが、それも一興ととらえて見て頂ければ幸いである。この場所には少し後髪を引かれたのだが、その幻想的なホテルを朝に出発し、次に訪れたのは安曇野スイス村付近の色々な施設で有る。ワイナリーがあったり、乗馬クラブや山羊などの小動物との戯れ等中々楽しめる有意義な時間を過ごさせて頂いた。ワイナリーの直販でここにしかないワインを求めたり、その隣の馬屋や小動物の近くではこれらの動物と戯れ、これらに時間を割いた為その分、ありきたりのドライブインでのお土産物探しは出来なかったが悔いはなかった。
そして、この場で約1時間を過ごし次に向ったのは、このツアーでは毎回訪れている「みはらしファーム」のいちご狩りである。中央高速道路の伊那インターで下り、北西に進み、駒ヶ岳山麓の一角を占める標高も少し高い所に位置(高原とまで言えない所)し、そこで昼食タイムも含めいちご狩りをするのである。約60分のいちご狩りでお腹は満たされ別に昼食タイムを設ける必要がない位の満腹に成るのである。(ただ少々困った事は、いちごというのは・・・の作用があり、すぐにトイレに駆け込みたいのである。)そしてこの「みはらしファーム」でのもう一つの楽しみは、パノラマビューである。東を向くと、そこには南アルプスが連なり、また少し北へ目を向けると八ヶ岳連山が見えるのである。(残念ながら西側は駒ヶ岳で、ただ斜面が見えるだけである。)このパノラマビューは何物にも代え難い心の癒しと成り、暫し時間というものを忘れさせてくれるのである。
この癒しの場所から少し南下し、駒ヶ根インターからほど近い場所にある養命酒の駒ヶ根工場を見学する為に訪れた。今回で2回目の事であったので、一番の目的であった工場内見学等がリニューアルの為に行われず、ただ単にお土産物を販売している建物だけ訪れる事になった。毎回おなじみの「養命酒」や、この工場で生産している「ハーブの恵み」等の商品の試飲と販売である。養命酒は食欲減退と疲労回復に効き、ハーブの恵みはその独自(緑豊かなお庭が目の前に広がっている午後の長閑な時間)の雰囲気の中で味わう事の出来る芳醇な味わいで、まろやかさを嗜む事の出来るものと感じた。
工場見学が出来なかったので何となく忘れ物をした心地で次の場所へ向った。2日目のバスツアーで、時の経つのも何となくゆったり流れる中で、最後に訪れたのは駒ヶ根インターと松川インターの中間地点にある道の駅花の里いいじまと、その隣にある信州里の菓工場である。少し立寄ったのは菓工房の方だが、創作の洋菓子や和菓子が所狭しと並べられお客を迎えていた。少々高額だったので購入を見合わせたが、それぞれ個性の有る表情があり面白いなと感じる次第である。そしてここを最後に名古屋に向うのである。
このバスツアーを終えて最後に一言。訪ねる観光地、宿泊施設、食事等ツアーに欠かさぬアイテムはすこぶる良く、心地が良かったのだが一点だけ不満がある。それば人間の質である。最低の者と乗り合せるとそれだけで気分を害する。日本人の「和を重んじる心」は何処に行ったのやら・・・。 Photographer 岡田 朗 |
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